元銀行支店長の経営改善
ビズサポート稲葉のブログNo.1115

銀行から融資を断られる理由

 

本来、銀行は返済できる企業に
融資して”利益を得たい”と思っています。

従って、融資を断られたときは
銀行が貸し渋りをしているのではなく
”御社の返済が危うい”とみなされて
いるのです。

銀行は業績がよくない会社への融資は、
回収できなくなるリスクが高いと判断し
融資額を絞るか回収をしようとします。

ですから、
”自社の業績に問題点があり
改善する必要がある”
と捉えることが 重要です。

銀行から融資を断られる会社は
業績がよくないから融資を断られるのであり
業績を改善すれば、
銀行も積極的に融資を
してくれるようになるのです。

この点に目を向けずに単に、
借入だけに頼って資金調達を行っていれば、
本質的な事業の改善は
行われないままになります。

なので資金繰に困っている
会社が最も注力すべきことは、
言うまでもなく事業の改善
ということになります。

 

事業改善前に資金が必要な場合は

 

ただ、業績の改善は一朝一夕で
実現できるものではありません。

それなのに足もとの資金繰はすぐに
改善しなければならない
ということは起こり得ます。

このような場合、
どのような方針で
事業を改善して行くのかを、
実現性の高い事業計画書で銀行に示します。

今後を改善や将来性を理解してもらい、
それを拠り所として改善が実現する前に
融資をしてもらうのです。

事業計画の遂行状況を適宜、
報告していれば

万一、計画 通りに事業が
進まないことがあっても
引き続き銀行から支援して
もらいやすくなり ます。

 

融資を受けることができない会社がやってしまっていること

 

なかなか融資を受けることが
できない会社は、
自社で改善計画も作らず

計画を要求されると
銀行は貸し渋りをしていると
思い込んでいる方も
少なくありません。

でも、それは経営者の
取るべき選択ではありません。

企業が倒産するのは
赤字だからではなく
お金が無くなるからです 。

ですから資金調達は社長の大切な仕事なのです。

”改善計画など作る暇もないので
いち早くスムーズに借入したい”というあなたの
気持ちは痛いほどよくわかります 。

しかし、短期的に無理な借入をして
資金繰りを確保しても
無限に借入を続けることは出来ません。

銀行は返済し減少した
金額以上には貸してくれないですし、

業績が改善せず
回収に懸念が生ずると感じると
折り返し融資（返済した額の範囲で融資）
さえも断られてしまいます。

従って借り入れでお金がある間に
本業を立て直しキャッシュフロー
（税引き後利益+減価償却費）を
増やすことが事業継続の為の
絶対条件です。

経営者が事業改善計画を立てて
経営改善の本質的な活動を
行わないでいれば、
事業そのものが
行き詰ることになってしまいます。

 

まとめ

 

コロナ禍で今後の 見通しが立たないと
お考えの方が多くおられます。

確かに短期的な見通しは
立たないかもしれませんが、
3年〜5年先を見通して 中長期で
楽観的なシナリオと悲観的なシナリオの
計画を立てることは出来ます。

その計画に基づいて
即効性のある対策と
中長期の対策を立てれば

金融機関の支援が得られやすく
なりますし、同時に
社長さん自身の行動も加速します。

モヤモヤと一人で考え不安で
どうして良いか分からない
あなたは、
コーチを探して
相談すると良いでしょう。

本気で取り組めば
コーチも真剣にサポートしてくれ
1人では出来なかったことも
出来るようになります。

「早くコロナが収束しないかな」
と手をこまねいているばかりではなく
専門家に相談して行動を
起こしませんか？

今日は以上です。

 

稲葉

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