上得意のお客様から利益が上がっているとは限らない

2021.12.03
稲葉琢也


 

資金繰りや銀行取引が
不安な方の味方
ビズサポート稲葉のブログNo.1112

以前、経営改善計画を立てて
再生を図っているクライアントがあります。

コロナの影響で売り上げが低迷して、
再び資金繰りが苦しくなっています。

製品に独自性があり
徐々に売れ始めていますが
まだまだ周知が不十分です。

ですから一生懸命に働いても
なかなか儲からないのです。

そしてこの会社には
別の問題点もありました。

 

粗利率を正確に把握しよう

 

この会社の場合の問題点としてまず

いろいろな種類とサイズがあり
商品の数が多いので
原価が把握できていないことがあります。

原価が把握できていないと
売上に対して儲けが出ているか
わかりません。

そこで
先ずは原価を把握しやすい
仕入れ販売から確認しました。

例えば
1000円で仕入れ
1000円利益をのせて
定価は2000円としている商品が
あるとします。

この商品は
現実には販売店に60%で
卸売りしています。

すると売価は1200円で
売価から仕入れ値を引いた金額(粗利)は
200円となります。



 

粗利率は
粗利➗売価×100という算式で計算します。

 



しかし
ここで誤解があったのです。

社長は原価1000円に
200円の粗利があり
粗利率は20%だと思って
いました。

この算式に当てはめてみると

粗利200円➗売価1200円×100で
粗利率は16.7%となります。

社長が思っているより
粗利率が低いのです。

その上大口販売先は送料を
当社負担としていましたので
実質赤字となっています。

特に遠方であるほど
送料負担が重く
儲かりにくい状況です。

さらに営業マンが訪問するので
そのコストもかかっています。

売上の大きい先だからと安易に
値引きや無償のサービスをして
個社別の採算を見ていないと

一番の上得意のはずが
赤字原因のトップだった
ケースもあります。

粗利を稼ぐ対策を考えましょう。

 

しっかり粗利を稼ぐために
次のような対策が有効です。

 

①送料負担をお願いする

一定以上の売上で
送料を無料としている場合

運送業者の送料も値上げ
されており、更に利益は
悪化しています。

なので送料を販売先に
負担してもらうように依頼
しましょう。

 

②商品の値上げをする

明らかに赤字となっている
商品の値上げをします。

値上げをする場合の注意点としてはまず、
競合他社の価格を良く調べることです。

(値上げにより顧客を失ったり、
数量が大幅に減少し
粗利を失って逆効果に
ならないことがポイントです)

 

③社員の評価方法も粗利重視にする。

社員の行動を変えるには
社員の評価方法を粗利重視に
変えます。

 

 

まとめ

 

儲かっていると思っていても
商品別に売上と仕入れ・送料などの

経費のバランスを見ると
赤字になっていることがあります。

事業が赤字になっていると
当然資金繰りが苦しくなります。

ですから原価を把握してしっかりと
粗利を確保すること

売り上げ重視の営業ではなく
粗利を重視した営業に
変えることが求められています。

 

ご参考になれば幸いです

今日は以上です。

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